マンションに住む私が、以前からリビングの一角に和の空間が欲しいと考えていました。しかし、大掛かりなリフォームは費用も時間もかかるため、なかなか踏み出せずにいたのです。そんな時、友人の家でフローリングの上に敷かれた「置き畳」を見て、これだ!とひらめきました。 私が選んだのは、軽量で持ち運びしやすい正方形の置き畳です。フローリングの色に合わせて、少し濃いめの色合いのものを選び、リビングの窓際に4枚並べて敷いてみました。するとどうでしょう、たったそれだけで部屋の雰囲気がガラリと変わり、まるで小さな和室ができたかのような落ち着いた空間が誕生したのです。い草の香りがほのかに漂い、座ると足元から温かさが伝わってきて、まるで実家に帰ってきたかのような安心感がありました。 特に気に入っているのは、その手軽さです。来客時には一時的に片付けてリビングを広く使うこともできますし、気分転換に配置を変えることも簡単です。定期的に畳を上げて風を通すことで、湿気対策もできています。マンション特有の足音も、畳を敷いたことで少し軽減されたように感じています。 以前はソファに座っていることが多かったのですが、今では畳の上に座ったり寝転がったりして、本を読んだり、テレビを見たりする時間が増えました。特に休日の昼下がりには、畳の上でうたた寝をするのが最高の贅沢です。フローリングの硬さや冷たさとは無縁の、心地よい居場所ができたことに、心から満足しています。マンションでも、フローリングの上に畳を敷くことで、手軽に和の癒し空間を作り出せるという実体験を、ぜひ皆さんに知っていただきたいです。