和室の畳をフローリングにリフォームする際、その工事方法には大きく分けて二つの主要な工法が存在します。それは「捨て張り工法」と「根太張り工法」です。どちらの工法を選択するかは、建物の築年数や床下の状態、そして隣接する部屋との床の高さなど、様々な要因を考慮して決定されます。それぞれの工法の特徴とメリット、デメリットを理解することは、自宅のリフォーム計画を立てる上で非常に役立ちます。まず、現在の主流となっているのが「捨て張り工法」です。これは、既存の畳を剥がした後、畳があった部分の下地の上に、構造用合板などの下地材(捨て板)を張り、床の高さを調整しつつ強度を高め、その上からフローリング材を施工していく方法です。この工法の最大のメリットは、工事が比較的簡単で、工期が短く、費用を抑えられる点にあります。既存の床組をそのまま利用するため、解体作業が最小限で済みます。築年数が浅く、床下の状態が良い住宅であれば、ほとんどの場合この工法が採用されます。ただし、この工法を選択する前提として、床下の下地が健全であることが絶対条件です。もし下地に腐食やシロアリの被害があるにもかかわらず、その上から合板を張ってしまうと、問題を内部に閉じ込めてしまい、将来的にさらに大きなトラブルを引き起こす可能性があります。それに対して「根太張り工法」は、より大掛かりな工事となります。この工法では、畳を剥がした後、その下にある床板もすべて撤去します。そして、床を支えている「根太(ねだ)」と呼ばれる角材から新しく組み直し、その上に直接フローリング材を張っていくか、あるいは合板を張ってからフローリングを施工します。この工法の最大のメリットは、床下地を根本から作り直せる点です。床のきしみや沈みを解消できるだけでなく、床下の換気状況を確認したり、新たに断熱材を充填したり、湿気対策を施したりすることが可能です。築年数が古い木造住宅や、床の強度が心配な場合に最適な工法と言えるでしょう。デメリットとしては、解体作業や下地作りに手間がかかるため、捨て張り工法に比べて工期が長くなり、費用も高額になる傾向があります。
畳からフローリングへ変える二つのリフォーム工法