外壁リフォームにおいて、家の印象を劇的に変えることができる最も楽しいプロセスの一つが「色選び」です。しかし、この色選びは想像以上に難しく、安易に決めてしまうと「完成したらイメージと全然違った」という後悔に繋がりかねません。そうならないためには、いくつかの基本的な知識とポイントを押さえておくことが重要です。まず理解しておきたいのが、色の「面積効果」です。同じ色でも、面積が大きくなると実際よりも明るく、鮮やかに見えるという目の錯覚が起こります。そのため、小さな色見本帳で「このくらいの色が良いな」と思って選んだ色が、実際に壁全体に塗られると、思ったよりも白っぽく派手な印象になってしまうことがよくあります。これを避けるためには、自分が理想とする色よりもワントーン暗め、あるいは少し彩度を落とした色を選ぶのがセオリーです。可能であれば、業者にA4サイズ以上の大きな塗り板サンプルを用意してもらい、実際に家の外壁にあてて確認することをお勧めします。この時、晴れた日の日中だけでなく、曇りの日や朝夕など、様々な光の条件下でどのように見えるかを確認することが大切です。太陽光の下と室内灯の下とでは、色の見え方は全く異なります。また、周辺の景観との調和も非常に重要な要素です。自分の好みだけで奇抜な色を選んでしまうと、近所の家並みから浮いてしまい、悪目立ちしてしまう可能性があります。家の周りを散歩して、ご近所の家がどのような色合いでまとめられているかを観察してみましょう。街並みに馴染む色を選ぶことで、落ち着きのある洗練された外観になります。もちろん、個性を出すことも素敵ですが、その場合でも屋根の色や窓サッシの色とのバランスを考慮することが大切です。汚れの目立ちにくさという実用的な観点も忘れてはなりません。一般的に、真っ白や真っ黒は、砂埃や雨だれの跡が目立ちやすいと言われています。逆に、グレーやベージュ、アイボリー、薄いブラウンといった中間色は、汚れが比較的目立ちにくく、長期間にわたって美しい外観を保つのに適しています。最近の流行りは、グレー系やネイビー系をベースに、玄関周りやバルコニーなどにアクセントカラーとして木目調などを取り入れるツートンカラーのデザインです。これにより、単色ののっぺりとした印象を避け、立体感のあるおしゃれな外観を演出できます。