リフォーム業界の現場で多くの案件を手掛けてきた立場から、畳からフローリングへの変更にかかる予算の真実をお伝えします。お客様からよくお電話で六畳だといくらですかというお問い合わせをいただきますが、実際には現地の状況を見ないとはっきりした金額は出せません。なぜなら、畳の下がどのようになっているかが重要だからです。築年数が経過した家では、畳を支える下地の木材が腐食していたり、シロアリの被害に遭っていたりすることが稀にあります。その場合、単なる表面の張り替え工事ではなく、土台の補修費用として追加で五万円から十万円が必要になることもあります。標準的な工事内容であれば、畳の撤去、下地の高さ調整、フローリングの施工、そして巾木の取り付けを含めて、一平方メートルあたり一万円から一万五千円程度が妥当なラインでしょう。これより極端に安い見積もりを出してくる業者は、下地調整を簡略化していたり、処分費を適切に計上していなかったりする可能性があるため注意が必要です。また、施工面積が広くなればなるほど、一畳あたりの単価は下がる傾向にあります。六畳間一部屋だけをリフォームするよりも、隣り合う二部屋を同時に施工する方が、職人の移動費や養生費を効率化できるため、結果的にお得になることが多いです。予算を立てる際には、予備費として全体の一割程度を多めに見積もっておくことをお勧めします。工事を始めてから初めて判明する不具合に対処するためや、予定していた床材が欠品していて代替品を選ばざるを得ない場合に役立ちます。私たちはプロとして、単に安く仕上げることよりも、十年後、二十年後も安心して歩ける床を提供することに価値を置いています。安易な安さに飛びつかず、どのような工程で工事が行われ、何に費用が発生しているのかを説明してくれる誠実な業者を選ぶことが、賢いリフォーム予算の使い方と言えるでしょう。畳からフローリングへの変更は、単に見た目が変わるだけでなく、掃除のしやすさや家具の配置の自由度が高まるなど、生活の質を大きく向上させる投資と言えるでしょう。
リフォームのプロに聞く畳からフローリングへの施工予算